石組にもたくさんの日本文化があります。蹲(つくばい)、灯篭、縁石、飛び石、延段など。茶道の経験者は目にする機会も多いかと思いますが、そうでない方は名前すら初めて聞くものもあるかもしれません。
昔から受け継がれてきた形式には、それぞれ意味や理由が存在します。例えば飛び石は、「着物の女性が雨の中、裾を汚さずに無理なく歩くことができるように」という作庭家の想いが込められています。日本庭園の美の中に隠された、計算し尽くされた機能。それらをご自身の庭で味わう贅沢を手に入れてみませんか?
蹲(つくばい)の設置作業写真です。現在では飾りで配置することみ多くなりましたが、蹲は昔の水道です。その機能を充実させるため、通常4つの役石と呼ばれる意味のある石を組んでいきます。
蹲の据え付けが完了したところです。これだけでもお庭の格が上がったように感じます。
すでに設置してあった蹲の脇に、灯篭を据え付けました。他のお庭で不要になって処分を頼まれたものですが、来るべきところに収まると趣のある立派な存在に生まれ変わります。
建物の周囲は、むき出しの土のままでは雨で泥汚れが付いてしまいます。そんな時は犬走りに縁石を用いて防ぐのもひとつの方法です。コンクリートで固めるのは楽ですが、機能と美しさを兼ね備えています。
放置されて土に埋まってしまっていた飛び石。掘り返してきちんと据え付ければ、ちゃんと役目を果たしてくれます。
延段(のべだん)は昔ながらの園路に用いられる技法です。目地は土で仕上げる場合と、モルタルで仕上げる場合とがあります。
延段の完成写真です。ただその上を歩くという目的でも、飛び石、砂利敷き、コンクリートなど、とても多くの選択肢があります。
人の力では持ち上げられない大きな石を、チェーンブロックという道具を使用して据え付ける作業の写真です。
重機を使えない状況でも、工夫をして作業します。